別居を回避する方法

別居の法律知識「住居侵入」「お金」の話

知っておきたい別居の法律知識

「別居は夫婦やカップルの問題」と考えている人は意外に多いかもしれません。

もちろん、これまで愛し合ってきた夫婦やカップルが別居に至るまでにはさまざまな葛藤があることは確かです。

別居を回避するための努力や離婚に至らないための話し合いなど、苦しみや悩みのなかで出した結論が別居であれば他人が口を差し挟む余地などはないでしょう。

しかし、別居に関して知っておくべき法律の知識があることも事実なのです。

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知っておきたい別居の法律知識

夫婦の「同居義務違反」って何?

みなさんは、民法で「夫婦には同居する義務がある」と定められていることを知っていますか?

実は、民法752条には「同居、協力及び扶助の義務」として『夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない』と定められています。

そこで正当な理由もなく夫婦のどちらかが同居を拒否すると「同居義務違反」に問われ、場合によっては損害賠償を請求することもできるのです。

ただし、単身赴任や病気療養といった止むを得ないケースや、配偶者が暴力を振るう、愛人と同居しているなど婚姻の本質に反する義務違反をしているケースでは「同居義務違反」に問われることはありません。

別居時に相手の物を持ち出すと「窃盗罪」?

原則的には、別居する際に夫婦の片方が相手の物を持ち出したとしても罪にはなりません。

しかし、その相手の物を持ち出すのを第三者に手伝ってもらった場合は「窃盗罪(せっとうざい)」に問われることがあります。

「窃盗罪」とは刑法第235条に定められている「他人の財物を盗む罪」で、10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処せられる可能性があるものです。

では相手の物でなく夫婦の共有財産を持ち出したらどうなるかというと、原則的には法律的な罪にはならず損害賠償請求をすることはできませんが度が過ぎた場合は不当行為とみなされることもあるので注意が必要となります。

別居中に家に入ったら「住居侵入罪」になる?

夫婦やカップルが別居した場合、相手の住んでいる家に無断で入ると「住居侵入罪」に問われることがあります。

相手が「自分の留守に勝手に家に入ってもよい」と承諾した場合は別ですが、別居中に勝手に相手の家に入った場合は不法侵入に当たるため刑法130条の「住居侵入罪」になってしまいます。

もしそれが自分名義の家であったり、カギが手許にあったりしても、相手の意思に反して住居に入れば「住居侵入罪」になる可能性があるというわけです。

ちなみに、不法に相手の住居に侵入して何かを持ち出した場合は「住居侵入罪」に加え「窃盗罪」になりますので注意してください。

夫婦の別居にまつわるお金の問題

夫婦の別居にまつわるお金の問題
夫婦が別居した場合、もともとの別居原因のほかに「お金の問題」が発生してトラブルが拡大してしまうことがあります。

別居とは文字通り別々の住居で生活することを意味しますが、かりに別居していても離婚が成立していなければ法律的には婚姻関係は続いているため、赤の他人というわけではありません。

そうなると別居中であっても生活費は誰が出すのか、子供の養育費用は誰が負担すべきかといった問題が発生してしまうのです。

別居しても生活費は要求できる

夫婦であっても別居したら生活費は別々…と考えがちですが、実は別居中でも配偶者に対して生活費を請求することができます。

この生活費は法律的には「婚姻費用」といい、結婚している夫婦が生活するのに必要な費用のことを指しています。

婚姻費用に含まれる生活費としては衣食住費や教育費などが含まれます。

では別居でも請求できる婚姻費用の金額はどのくらいかというと、「婚姻費用算定表」という計算表に基づいて割り出すことができます。

算定の基礎となるのは「夫婦それぞれの年収」・「子供の人数」・「年齢」など詳しい決まりが設けられています。

別居の原因には関係なく生活費は請求できる

別居中でも配偶者に生活費を請求できるといっても、自分に非があって別居しているなら請求するのは無理と考えてしまうかもしれません。

しかし、この生活費の請求は別居の原因やどちらに非があるのかといった問題には関係がありません。

かりに妻の浮気によって夫婦が別居しているとしても、妻は夫に対して生活費(婚姻分担金)を請求することは可能なのです。

もちろん夫側から見ると少し理不尽な請求に感じられるかもしれませんが、別居理由には関係なく法的に現在夫婦であれば離婚が成立しない限りは生活費を請求することはできます。

生活費を請求しても支払わない場合は?

別居中の妻が夫に生活費を請求したとしても、相手は素直に支払うとは限らないでしょう。

もし相手が生活費の請求に応じない場合は、協議もしくは調停・審判という手段があります。

一般的に調停や審判というと長期間掛かるというイメージがありますが、意外にスピーディーに1回か2回で決着するケースが多いようです。

万が一、相手側が調停に出て来ない場合には、本人不在のまま裁判所が生活費(婚姻費用分担金)の金額を決定します。

この審判で金額が決まれば、相手側が支払いを行なわないときには給与の差押えといった手段を採ることができます。

相手がサラリーマンなどであれば給与の差押えをすると告げると、会社に別居や調停・審判の事実を知られないよう支払いに応じることが多くなっています。

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