結婚をするときに「別居」のことを考える人はいません。
しかし、夫婦の仲によって違いますが、別居は後々やってくる問題でもあります。
ここでは、別居になる原因や別居から離婚になるまでの確率をご紹介します。

もくじ
別居の原因ランキング「トップ5」
縁あって結ばれた夫婦やカップルが別居に至ってしまったという場合、どんな原因があったのかは誰しも気になるところです。
もちろん、別居の原因は夫婦やカップル本人にしか分からない点も多いため、「これが原因だ」とひと言で表現できるものではないでしょう。
しかし、夫婦やカップルが別居に至る場合、実際にその根底には何らかの元となる原因が潜んでいます。
別居原因・第1位「浮気の問題」
夫婦やカップルが別居する原因で最も多いのが「浮気の問題」です。
浮気とひと口にいっても夫(男性)側の浮気・妻(女性)側の浮気・双方の浮気の3パターンがありますが、いずれのケースでも別居という結果を招く原因となっています。
男性・女性を問わず夫婦やカップルが浮気をするのにも原因があり、どちらが悪いかは判然としないというケースも見られます。
別居原因・第2位「家族の問題」
別居に至る原因で浮気に次いで多いのが、「嫁姑」や「小姑」などの家族の問題です。
これまでは赤の他人だった人間が結婚や同棲で新たに家族または家族同様の関係となるわけですから、必ずしも上手くいかないというのは仕方のないことかもしれません。
しかし、愛し合っている夫婦やカップルが家族の問題で別居や離婚に至ってしまうというのは悲しい結果といわざるを得ません。
別居原因・第3位「性格の問題」
別居だけでなく離婚の原因としても上位にランキングされているのが「性格の不一致」です。
恋愛のはじまりのころはお互いに相手の言動を尊重していたカップルも、同棲や結婚という経過をたどるにつれ性格が合わないと感じてしまうケースも少なくありません。
特に同居して毎日顔を合わせていると、性格が合わないだけでなく価値観の違いなども気になって別居に至るというパターンが多いのです。
別居原因・第4位「お金の問題」
結婚生活や同棲生活をキープしていくうえで、重要な問題となってくるのが「お金」です。
別居の原因でもお金の問題は上位にランキングされており、生活費が足りないことで起こる別居や夫婦・カップルの片方が浪費をしたということで別居に至るケースなどさまざまなパターンが見られます。
別居原因・第5位「その他の問題」
その他の別居の原因としては、「配偶者の家庭内暴力(DV)」、「性的に合わない」、「セックスレス」、「お酒やギャンブル」、「子供の教育問題」、「仕事の問題」などが挙げられます。
別居に至る原因は人それぞれというものの、ある程度は我慢したり試行錯誤したうえでの別居というケースが多いようです。

別居1年以内で離婚する確率
「別居は離婚への第一歩」といわれますが、実際に別居から離婚への道のりをたどる夫婦はどのくらいいるのでしょうか?
ある厚生労働省の調査によると、別居から1年以内に離婚に至る確率は全体の約7割超という結果が出ています。
つまり、別居した夫婦が10組いたとすれば、そのうちの7組は1年以内に離婚してしまっているのです。
別居から離婚になる割合は?
夫婦が別居したからといって、必ずしも離婚に至ってしまうとは限りません。
そこから別居を回避した夫婦や、何らかの打開策・解決策を見出して再びやり直している夫婦もたくさん存在しています。
では、仮に別居となってしまった場合、どの程度の割合で離婚という事態に至ってしまうのでしょう。
上記の厚労省による人口動態調査では次のような結果が発表されています。
まず、この調査がスタートした1950年(昭和25)には、別居してから1年以内に離婚に至ってしまった夫婦の割合は約61.5%という結果が出ました。
1950年の離婚件数は約8万組ですが、そのうちの約5万組は別居からの離婚となっているのです。
別居からの離婚率の推移を見ると…
前述のように1950年には「別居→1年以内に離婚」となった夫婦の割合は全体の約61.5%でした。
その後、1960年代には約53.1%へと減少したものの、1970年代には再び増加の傾向を見せるようになります。
21世紀に入っても離婚に占める「別居→1年以内に離婚」の割合は衰えず、2001年(平成13)には遂に統計調査スタートから最も高い約74.9%という割合を記録するに至ったのです。
この2001年の離婚件数は約28万組程度ですが、うち別居から1年以内に離婚という結果になった夫婦の数は約21万組ということになります。
言い換えると、この年に関しては100組の離婚夫婦がいたとすると、別居から1年以内に離婚を経験したのは約75組という計算になるわけです。
現状の別居から離婚の確率は?
2001年に統計史上で最も高い「別居→1年以内に離婚」の確率である約74.9%という数字が出たわけですが、現状ではどうなっているのかは気になるところです。
この統計調査の最新結果では、2008年(平成20)の「別居→1年以内に離婚」の確率は約73.0%となっています。
2008年の離婚件数は約25.1万件ですので、別居から1年以内に離婚に至った夫婦は約19万組という結果になります。
いずれにせよ、100組の離婚夫婦のうちの73組は別居を経てから1年以内に離婚に至っているという高い確率が出ていることに違いはありません。
年代別に見る別居離婚の確率
別居から離婚に至る夫婦やカップルは全体の約70%超と非常に多いのが特徴です。
すべての夫婦やカップルが別居したら離婚するわけではありませんが、この統計結果を見ると「別居は離婚につながる」と考えざるを得ないのかもしれません。
もし、そうであるなら何とか別居を回避するのが離婚に至らないための秘訣ともいえるでしょう。
次に各年代別に別居から離婚に至るパーセンテージ(割合)を見ていきたいと思います。
30代前半に多い別居からの離婚
以下に紹介するのは厚生労働省の人口動態調査による各年代別の「別居から離婚に至った夫婦やカップルのパーセンテージ」です。
第1位(30代前半)
夫が30~34歳の別居離婚率:8.18%
妻が30~34歳の別居離婚率:9.48%
30~34歳の平均別居離婚率:8.83%
年代別に見た別居から離婚に至る夫婦やカップルの割合が高いのが30~34歳です。
夫(男性)側から見ると約8.18%の人が別居を経て離婚、妻(女性)側から見ると約9.48%が離婚という結果になっています。
特に妻側はこの調査結果で最も高いパーセンテージを示しており、30代前半の女性は別居から離婚に至るケースが多く注意が必要ということになるでしょう。
第2位(30代後半)
夫が35~39歳の別居離婚率:7.65%
妻が35~39歳の別居離婚率:7.76%
35~39歳の平均別居離婚率:7.70%
次に多いのが30代後半の夫婦やカップルで、30代前半より多少減少しているものの平均約7.70%と夫側・妻側ともに別居から離婚というケースが7割以上という結果が出ています。
20代・40代も別居離婚には要注意
別居から離婚に至るケースとして、20代後半が第4位・20代前半が第6位という結果になりました。
第3位(20代後半)
夫が25~29歳の別居離婚率:6.63%
妻が25~29歳の別居離婚率:8.73%
25~29歳の平均別居離婚率:7.68%
第4位(40代前半)
夫が40~44歳の別居離婚率:6.29%
妻が40~44歳の別居離婚率:5.85%
40~44歳の平均別居離婚率:6.07%
第5位(40代後半)
夫が45~49歳の別居離婚率:4.96%
妻が45~49歳の別居離婚率:4.01%
45~49歳の平均別居離婚率:4.48%
第6位(20代前半)
夫が20~24歳の別居離婚率:2.99%
妻が20~24歳の別居離婚率:4.85%
20~24歳の平均別居離婚率:3.92%
50代の別居は1~3%と低め
熟年離婚が増加傾向にある現在ですが、別居を経ての離婚というケースは少ないようです。
調査結果にはデータとして出ていませんが、別居せずにいきなり離婚という夫婦も多いのではないでしょうか。
第7位(50代前半)
夫が50~54歳の別居離婚率:3.52%
妻が50~54歳の別居離婚率:2.36%
50~54歳の平均別居離婚率:2.94%
第8位(50代後半)
夫が55~59歳の別居離婚率:2.25%
妻が55~59歳の別居離婚率:1.38%
55~59歳の平均別居離婚率:1.81%
別居からの離婚が多い年齢層は?
2001年以降、別居から1年以内に離婚に至る夫婦は25万組を超えて約70%超の確率となってきました。
つまり、離婚する夫婦のうち約7割は別居1年以内に離婚しているという確率になり、「別居→1年以内の離婚」というケースが増えてきているというわけです。
現状でも別居イコール離婚と限ったわけではないものの、別居すると離婚する可能性が高いという結果が見えてくる調査結果となっています。
別居離婚は30代がトップ
夫婦が別居してから1年以内に離婚する件数を調査した厚労省の統計結果からは、30代のカップルにその確率が高いということが分かりました。
30代の夫婦が別居してから1年以内に離婚するというと、実際の結婚年数は10年以内というケースが多いと推測されるわけで、なかには2~5年以内で別居になり離婚に至ったという夫婦も少なくないかもしれません。
よく結婚生活の区切りは「1年・3年・5年・7年」の奇数年といわれますが、逆にいうとこの区切り周辺に別居や離婚の危機を迎える夫婦も多いのです。
各年代の別居離婚の確率は?
別居から離婚に至った夫婦で最も確率が高い年代は30代であるということが分かりました。
では、ほかの年代の夫婦の離婚で、別居から離婚に至った確率はどのようになっているのでしょうか。
次に、厚労省の別居離婚に関する統計調査から、各年代の夫婦の直近の離婚率について見ていきましょう。
- 第1位(30代前半)…30~34歳の平均別居離婚率:8.83%
- 第2位(30代後半)…35~39歳の平均別居離婚率:7.70%
- 第3位(20代後半)…25~29歳の平均別居離婚率:7.68%
- 第4位(40代前半)…40~44歳の平均別居離婚率:6.07%
- 第5位(40代後半)…45~49歳の平均別居離婚率:4.48%
- 第6位(20代前半)…20~24歳の平均別居離婚率:3.92%
- 第7位(50代前半)…50~54歳の平均別居離婚率:2.94%
- 第8位(50代後半)…55~59歳の平均別居離婚率:1.81%
このように、別居から離婚に至る確率は30代前半のカップルが最も高く、次いで30代後半、20代後半、40代前後半、20代前半、50代という平均値が出ています。
もちろん、これは統計的な数字の平均値でありすべてのカップルに当てはまるわけではありません。
また、この調査結果による確率的には低いものの、熟年離婚が増えつつあるという傾向も見られる昨今では、50代カップルも安心できるわけではないようです。
別居期間でみる離婚の可能性とは
よく「別居しても夫婦の絆は切れない」「別居イコール離婚ではない」という言葉を耳にします。
もちろん現在別居で復縁を目指している夫婦やカップルもたくさんいるでしょうし、夫婦やカップルが別居したからといってすべての人が離婚に至るわけではありません。
しかし、別居期間が一定のレベルを過ぎると離婚や別離に至ってしまうケースも少なくないのです。
別居期間と離婚の関係とは
それまで上手くいっていた夫婦やカップルが別居するのには何らかのキッカケや事情があります。
その原因はケースバイケースですが、いったん別居という形を取ってしまった場合は離婚や別離という結果が出てしまうというパターンは意外に多いのです。
ただし、別居期間が長ければ離婚の可能性が高まるかというと決してそうではありません。
長い別居期間を持っているということは、お互いにどこかで「別れたくない」「別れる決断ができない」と考えているのです。
逆に、別居期間が短くても別居した勢いで離婚してしまったり、別居に馴れないうちに一人暮しの不便さや寂しさから「離婚→再婚」や「別離→新恋人」など新しいスタートを切るというケースも少なくありません。
別居1年以内の離婚が多い
別居期間と離婚の確率の関係を見てみると、実は「別居から1年以内に離婚する確率がかなり高い」という結果が出ています。
結婚や離婚に関する統計結果が分かる厚生労働省の人口動態調査を見てみると、別居期間と離婚の関係は次のようになりました。
別居1年未満で離婚…82.5%
別居5年以内で離婚…12.8%
別居10年以内で離婚…0.27%
別居10年以上で離婚…0.18%
上記の結果からは、別居して1年経過しないうちに離婚する確率は全体の約82.5%と非常に高い数値を示していることが分かります。
つまり夫婦が別居した場合、別居時から1年未満のうちに8割以上の人が離婚に至ってしまっているという結果になるわけです。
これが別居1~5年以内の離婚の確率を見ると約12.8%とグーンと離婚の危険性が低くなっています。
さらに、5~10年以内の離婚の確率は約0.27%、10以上の離婚は約0.18%とわずかな危険性しかありません。
別居離婚を避けるには?
別居から離婚という結末を回避するためには、別居がスタートした初期の対応がキーポイントになります。
「別居したけれど時期を見て関係を修復すればいい」といった考え方では、離婚の危険性の高い最初の1年を乗り切れない夫婦が多くなっています。
もし離婚を避けたいなら、別居が始まった当初の期間にできるだけ早く別居を解消する必要があるというわけです。
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